前回のエッセイ(69回)では、自己啓発の定義の紹介を先送りしました。
遡ること20年になりましょうか。“自己啓発とは何か?”という問いに対する明快な自答を持つことが、教育担当としての必須要件でした。任務を果たすためには、避けては通れない課題でした。
その後、何度か見直しを行ない、現在に至っております。その現在の回答を紹介させて頂きます。
自己啓発とは
先ず、「自己」と「啓発」、さらに「啓」と「発」、それぞれの語句の意味を国語辞典で調べました。どのような場合でも、言葉の意味を調べることが、私の仕事作法ですから。
それらの意味を意識しながら行き着いた結論を、以下の様に表現しております。
①自己啓発とは?
自ら(自分自身)が、自らの力において、自らの人生をよく生き、幸福に生きるための技術の発掘
②具現化するための基本理念は?
人生哲学(Life Philosophy)を明確にする:私は人間としてどのように生きていくのか
・人生観:人生の生き方、人生に対する考え方
・人間観:人間をどのようにみるか
・仕事観:私にとって仕事とは何か(仕事の意義・価値)
・会社観:私とって会社とは何か、社会における存在意義は
・社会観:世間との関わり方をどうするか
・管理観:管理とは何か、管理のポイントをどこにおくか
・座右銘:日常の心構え(行動理論)、私の好きな言葉
③日常の行動姿勢は?
自らが、自らの責任において、自身の能力の棚卸しを定期的に行う。
その上で、欠品があったら、自分で自分にムチ打って、自身の欠品を補充していくこと。
何度か見直しを行ないながら、“自分自身をより正確に知ること”が、自己啓発の出発点であることに変わりはありませんでした。だから、謙虚、素直、真摯という姿勢が重要であることも、キチンと理解できるようになったのです。
(2014.6.14記)