この一年間、本質的なことや根本的なことを、地道に取り組むことの必要性を感じることが多くありました。それは取り組む内容であったり、取り組み方であったり、基本的な事柄がほとんどでした。
今回のエッセイは、その中の一つの“振り返り”についてつぶやきます。
謙虚に“振り返る”ことは成長につながるということ、成長が実感出来るということ
私が仕事を進める上で、習慣的に行っているプロセスがあります。意識して実践するプロセスがあります。
その仕事が一区切りついた時は当然として、その仕事の途中であったり、進み具合が予定とズレが生じた場合など、気になった時にも行っております。何日間にも渡る研修などの教育機会においては、毎日毎日行うことにしております。
それは、“振り返る”ということです。PDCAサイクルでいえば、CHECKとACTIONに相当しますし、さらにスパイラルアップするためには、新たなPLANにつなげることでもあります。
振り返る時に心がけていることがあります。それらは、エッセイで何度も取りあげていることです。
思い出して頂きたいことは、「成功確率の高い問題解決の基本手順」と「問題解決の思考プロセス」の二つです。その問題解決の基本手順と思考プロセスのキーワードを意識して、咀嚼しながら追究しております。
もう一つ、心構えも大切です。あえて申しあげるとすれば、「謙虚」と「初心」でしょうか。
特に30歳代半ば以上の方々の研修やセミナーでは、問いかけたり、問い質すことの頻度の高い言葉です。“謙虚であれ、真摯であれ”、“初心忘るべからず”という表現を多用しております。
世の中、便利さと効率さ、そして何事においてもスピード優先という方向性は、これからも変わらないだろうと感じております。
でも、というよりも、だからこそ繰り返して登場する自重のフレーズがあります。“急がば回れ”です。
スピード最優先のために、“ムダ(無駄)、ムラ、ムリ(無理)”を作るのではなく、しっかりと振り返って、目的達成のために“(ム)ダ(ム)ラ(ム)リの帯を締め直せ”と行きたいものです。事実を正してダラリの帯を締め直すことで、根本的解決が可能になるではないでしょうか。
思えば、仕事であれ、日常の生活であれ、個人の志であれ、時々、それまでのプロセスを客観的に振り返ることが、人間としての成長につながっていくのではないでしょうか。振り返ることで成長を実感できるのではないでしょうか。
この数日、街路の黄葉と山間の紅葉を愛でながら、つくづく感じ入っているのでした。
(2013.10.30記)