私自身が、新型コロナウイルスを気にし出したのが2月初旬です。もう三ヵ月以上経ちました。その間、感染しないための行動、感染拡大しないための行動を、ジッと継続してきました。不安や恐れ、ストレスと闘いながらも、長期戦を覚悟して、家族や知人と共に励まし合っています。
日々変化する多くの情報に戸惑いながら、その実態や本質的なことが、徐々に分かってきました。受け止め方は人それぞれだと思いますが、この数ヵ月で教えられたこと、気づかされたこと、そして感じていることを、お互いに呟いてみませんか。出し合ってみませんか。それが、弱音であろうと、勘違いであろうと構わないと思います。“吐き出す”では投げやりですから、大いに論じ合いませんか。そして、学び合いませんか。そんな気概で、しばらくの間「この数ヵ月で気づかされたこと」を呟いてみます。その第1回目の開幕です。
私自身のメンタルの弱さを、改めて実感しました。小学生時代から自覚してはいましたが、各所での人生経験を通して、かなり鍛えられたと思っておりました。残念ながら、思い上がりでした。悔しいのですが、強く実感しております。新型コロナウイルスがきっかけでしたが、仕事や私的な要因がいくつか重なってしまいました。自律神経失調状態であることが明らかなのです。血圧上昇、脈の乱れ、不眠状態などが、相変わらず続いています。最近少し落ち着き気味なのは、そんな自分の姿を素直に認めたことをメリットと考えるようになったからでしょうか。
もう一つは、仕事が私の心の筋肉を支えてくれていたことを、気づかせてくれたことです。さらに、今の仕事が大好きであることを、改めて確認できたことです。そのきっかけとなったのは、2週間前に頂いた50歳代半ばの後輩からのメールでした。最近の新型コロナウイルスに関するエッセイに対する感想も含まれていました。その一部を紹介しましょう。
「実は、我々ロジスティクス会社(物流会社)も、3月1週目~2週目は、コロナ騒動による物量増でほぼ不眠不休の毎日でした。今は落ち着いて平常に戻りましたが、本当に嵐のような日々でした。昨今の休業要請の話を耳にすると、業界によって大きな格差が生じることを目の当たりにします。当時は忙し過ぎて不満も出ませんでしたが、今となってはこの会社で仕事ができることに感謝しています。採用して頂き、教育して頂いた井上さんにも、もちろん感謝です。……」
4月に入ってから、私の正直な気持ちを表明するようにしました。弱音を出し合おうと呼びかけました。分かってきたことは、誰もが不安で怖くてストレスを抱え込んでいる、ということに尽きます。皆さん、私と同じような感覚でいらっしゃるということです。励まし合うことの必然性を感じるようになりました。本質的なコミュニケーション、つまり生身の人間同士の双方向のコミュニケーションが、“一人ひとりの心の重荷を軽くし心を癒してくれること”を、強く強く感じました。対面でもオンラインでも、コミュニケーション手段は、いくらでも工夫可能です。具体的なコミュニケーション手段は次回以降に譲るとして、傾聴と応答をベースにした信頼と安心のコミュニケ―ションこそが、本物のコミュニケーションであることを気づかせてくれたのです。
人は一人では生きていけません。人は相見互いであることが、有事の時にこそ納得できますね。「共に」の姿勢を忘れてはいけません。夜は必ず明けます。暗い気分も必ず明けます。前を向いて、今まで以上に励まし合いましょう。“喉元過ぎれば熱さを忘れる”であってはいけません。
フレーフレーみんな!
井上 和裕(2020年5月21日記)