古希の誕生日からひと月になりました。いくつもの経験が積み重なり、それらが整頓されて積み上がったから、“それなんだよね。…… ”と思うことが増えてきたように感じます。エッセイの中で、そんな風景を自然と呟くことが一再ならずありました。これからもコツコツと右肩上がりで推移させたい、と考えております。
潜在能力が開花したと実感する、“アッ、あれだ……”と気づく、そして“これで行こう…”と方途が見つかる、…… 。経験に優るものはない、と実感する時です。
一方、何かを知りたければ、容易に検索できる時代になりました。経験の有無にかかわらず、ネットで検索した情報をコピペ(丸写し)しただけで?理解できた“と勘違いしているケースが、非常に気になります。その行為に何の疑問も感じない実態は、もっと気がかりでなりません。だからでしょうか、10数年前からは、何よりも行動する(=やってみる)ことを奨励するようになりました。
しかし、“経験に優るものはない”といっても、私自身の経験が他の方々に当てはまるとは限りません。そのような当たり前の理由から、同じような問題であっても、先入観で安易に当てはめることは戒めなければなりません。年配者の自慢話と押しつけにはウンザリでしょうから、観察力、傾聴力、感受性、想像力をミックス動員しながら、視野を広げて考えるように方向付けしております。そうすることで、状況対応の引き出しを増やしていけるのではないでしょうか。
今回のE森は、教育担当者に求められる基本要件の2回目になります。これらは、私なりの経験と学びの産物です。この仕事に従事して20年目のまとめレポートを基に、何度か改廃して現在の内容に至っております。これも自力で策定されることをお奨めします。
教育担当者に求められる基本要件(その2)
Ⅱ.教育担当の行動指針 *詳細は添付ファイルを参照願います。
1.人間的魅力を高めて、影響力を発揮できるようにすること
※周りの人たちに意識変革・行動変革することを発信し、影響を与え続けられる人になる!
2.“必活仕掛け人”、“水先案内人”であり続けること
3.オンリーワンのノウハウを作りあげる先駆けになること
4.半歩先を歩いて、企業を取り巻く経営環境の変化・問題に敏感に反応すること
Ⅲ.求められる心構え・態度・スキル
1.心 構 え
(1)赤々と燃える成長願望を持ち続ける
(2)自ら率先して学ぶ人になる:教うるは学ぶの半なり
(3)良好な人間関係を作る:ヒューマンリレーション作りの達人になる
*相互理解 → 相互受容 → 相互信頼 → 相互支持
(4)分りやすく的確・適切な言葉で話す:考えが貧弱だと、言葉も貧弱で分かりにくい
(5)理解と納得の話し方をする:必ず結果とその理由・根拠をセットで
(6)基本をよく知り、マネジメントに精通し、顧客の声によ~く耳を傾け、
洋の東西の哲学(倫理)を知り、自社・他社を研究し、社員を知る
(7)人のやる気の起こし方を知り、皆が生き生きとしている風土を目指す
(8)人材育成・企業内教育に関する理論・技法を身につけ、言行一致を実践する
(9)教育の要諦は、諦めずにやり続ける:「継続は力なり」、「積み重ねは力なり」、「根気は力なり」
(10)「我以外皆我師也」という謙虚で真摯な共育魂を持つ
2.態 度
(1)情熱・本気
(2)誠実・正義感・倫理観
(3)共に考える姿勢:教育は共育なり
(4)自分自身を客観的に観察できる冷静さ:離見の見
(5)謙虚に看脚下:教わるとは?
3.ス キ ル
(1)教育理念と教育体系の構築、策定:教育とは?
(2)教える内容の深い知識と技能:相手を納得させ、やる気を喚起する
(3)教え方の知識と技能
(4)人をひきつける対人関係能力、心に浸み込んでいくコミュニケーション能力
(5)健全で柔軟な判断力
(6)問題意識、好奇心、感受性、想像力
(7)的確で適切な問いかけ、問題提起:「応答は問いに依存する」
(2016.11.10記)