エッセイ123:私の提唱する「教育の基本理念」(人財育成の着眼点)4~10

投稿日:2016年10月22日

 前回に引き続きまして、私の考えました「教育の基本理念」(人財育成の着眼点)全10カ条を披露させて頂きます。後半部分の理念4から理念10です。

私の提唱する「教育の基本理念」(人財育成の着眼点)4~10

●理念1『会社にとって一番の資源であり財産は、社員一人ひとりである』:人財

●理念2『私達の使命は「顧客に“有難う”と感謝して頂くこと」つまり、「顧客のお役に立つこと」である。そのためには、理念・方針に基づいたアクションプランを誠実に実行し、目標・目的を達成することである』:顧客(患者、生活者)満足、社会貢献

●理念3『企業は環境適応業なり。その秘訣は、オンリーワンの価値を創造することである』:企業の存在価値の創造

●理念4『教育の本質は、共に育つことにある』:共育
 教育とは何か? 私にとりましては永遠の課題かもしれません。昭和62年頃に、その命題に初めてぶつかりました。その結果として、『教育とは「共育」なり』に行き着いたのです。
 その根源は、人間は一人では生きていけない、という実体であり実感からでした。自分一人の 力で成長したというのは、驕りのように思います。自己責任と自主自律が基本ではありますが、多くの人に支えられて現在の自分があることも事実なのです。今この時も、そしてこれからも不変なのです。

●理念5『私達の能力を発揮する場所は、仕事場である。最終的には、顧客との接点である現場や窓口、日常のオフィスとなる。そして、一人ひとりの仕事そのものが、最高の能力開発機会(チャンス)なのである。このことは、自分の手で課題を見つけだし、仮説を立てて、PDCAサイクルをスパイラル状に回すことを意味する』:仕事が教材
 最高の育成テーマは、正しく仕事そのものです。日々の出来事です。日常の出来事を教材に出来るのは、社員一人ひとりの“問題意識”と“感受性”ではないでしょうか。育成&成長の教材は、自分の周りの身近なところに転がっています。自分事(じぶんごと)として捉えたいものです。そして、解決するためには、具体的な目標と6W3Hを動員した計画が不可欠です。
 さらには、“成長という産物は、簡単には手に入らない”を大前提として、“倦まず弛まずコツコツと対処するべき”と、つくづく感じています。

●理念6『人財育成は、企業全体と各組織の最重点任務である』:自己責任、自前主義
 人財育成は、言うまでもなく、企業存続の重要課題の一つです。マネジャー職(職位名を問わず、部下を持っている人全員)が、自己責任で全力投球を求められる最重点任務なのです。そのことが肚におちていなければ、企業内教育は“絵に画いた餅”で終ってしまいます。

●理念7『育成の要諦は、育成責任者であるマネジャー層が、赤々と燃える「育成魂」を持ち、メンバー一人ひとりの成果につながる目標を明示し、試行錯誤させて、挑戦した努力と成果に報いることである』:個別育成、状況対応、客観的評価
 この理念は、マネジャーに不可欠な基本スタンスを表しています。これが出来るマネジャーの率いる組織は、継続的業績向上が当たり前の集団になります。
 ですから、人財育成の優先順位筆頭は、マネジャーということになります。自身の自己啓発に、上手に時間と費用を投下しているマネジャーが求められているのです。

●理念8『育成の原則は、「修・破・離」である』:修破離

●理念9『育成の評価は、実践度とスキルアップ度で決まる。そのために、「やるべきことは何かを知って、出来て、実行している」状況を、日々コントロールしてメンテナンスすることに尽きる』:知・技・実行
 人間知らないことは出来ません。出来なければ、アクションを起こせません。当たり前の原理原則です。一方、やってみなければ出来るようにはなりません。また、出来るようになるためには、知識が必要となります。これも当たり前の原則です。
 さらに、知っていること(知識)や出来ること(技能・スキル)も、使わなければ錆びついてしまいます。また、新しい能力も必要になってきます。だから、日々いかにセルフコントロールしながらメンテナンスするかが重要となるのです。
 先ずは、一心不乱に学ぶ。出来るようになるまで、諦めずに実行してみる。そうすれば、自ずと能力はアップしていくのです。「継続は力なり」、「積み重ねは力なり」なのです。

●理念10『教育の成果は、継続的な業績向上と人間性の修養である』:業績向上、心を耕す
 企業内教育は、ボランティア活動ではありません。企業の成長に貢献して、初めて認められる仕事です。その成果判断の指針を、“業績向上”と“企業理念の具現化”の二つにしました。企業理念具現化のファクターは、考え抜いた末に人間性(品格)と位置付けました。

                                                  (2016.6.11記)

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