7月26日 なかた塾第21回:中堅薬剤師編平成24年度第1回

投稿日:2012年7月27日 研修会


 井上和裕氏(EDUCOいわて・学び塾)による“なかた塾”も、回を重ねて21回目(新入社員導入研修を含めると22回目)を迎えております。3年目になって、いくつかの芽が出始めております。その芽の源泉は、自己責任意識と目標必達魂による自主的行動であり、ノーサイドミーティング精神が根付き始めてきている証左ではないか、と判断しております。
 平成24年度の中堅薬剤師対象のなかた塾は、今月と来年1月の二開催を企画しております。昨年度までは、新人薬剤師として基礎教育をメインに学んでいました3名も合流して、計9名による中堅薬剤師編になりました。3班に分かれて、18日(水)、19日(木)、26(木)に実施いたしました。
 オリエンテーションでは、今後、中堅社員には、とりわけ意識して欲しい責務(責任と義務)についての方向づけが、印象に残っております。
その責務とは、「後輩を育てる責務」ということです。いくつかある方法論の中で、今回は“背中で教える”(示範=手本)ということが取りあげられました。そのためには、①正しいやり方が身についていること、②理由と根拠で教えることが出来ること、の二点が決め手となるので、今年は、現状の自分の棚卸しに力を入れることが強調されておりました。
 最初のカリキュラムは、“『誓いの碑』から何を学ぶのか?”という問いかけから始まりました。誓いの碑の存在と意味を知ることは、町の科学者としての薬剤師の必須要件であり、代表的薬害事例のサリドマイドとキノホルムについて学ぶ機会となりました。併せまして、岩手県薬剤師会誌イーハトーブ第31号に寄稿された「薬の“副作用”と“薬害”について-言葉の重み-」をケーススタディとして取り上げて、次のカリキュラムに入りました。
 メインカリキュラムは、“コミュニケーションの本質”についてでした。井上和裕氏のエッセイの中では、コミュニケーションに関するものが目立ちます。そのエッセイを教材にしての問題提起でした。①真のコミュニケーションは信頼の上に成り立つ、②言葉は両刃の剣、だから③使う言葉を磨くこと、④言葉は力、⑤言葉を磨くことが、考え方を磨くことになる、⑥対話こそがコミュニケーション能力を高めてくれること、⑦心からの納得の条件~理由・根拠を共有化すること、…… 。今回も、眼から鱗でした。そのためには、井上氏の提唱する“問題解決の思考プロセス”を磨いていくことの必要性を感じております。
 さらに、示範という視点で“正しい姿勢、お辞儀の仕方”の訓練を行ないました。
 最後は、一人ひとりが感じている日々の課題や気付きをテーマにして、真面目な雑談会(ノーサイドミーティング)がありました。時間的余裕がとれない日常では、お互いの問題意識を共有することは難しいのが現実です。非常に良い機会になりました。
 人財育成は、企業として当り前に継続していかなければならないルーチワークにしなければなりません。費用がない、時間がない、という理由では、企業としての社会的責任は果たせないと肝に銘じております。

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