interview

悔いなく生きたいと
願う患者さんの
伴走者でありたい

石田昌玄

石田昌玄 (いしだ しょうげん)

東京都出身
2004年入社 小佐野店

石田昌玄

中田薬局に入社したきっかけは?

30歳「人生を変えたい」。
東京から移住

石田昌玄

私は東京の出身で、釜石に来る前は都内の調剤薬局で働いていました。業務の一環で、全国の薬局の調剤内規という文書を調べている時にたまたま中田薬局の存在を知り、「積極的に情報公開を進めていて、雰囲気が良さそうな薬局だな」という印象を持ちました。
ちょうどそのころ、30歳を目前にして人生を変えるきっかけが欲しいと思うようになり、地方で薬剤師として働ける職場を探し始めました。情報収集する中で人材紹介会社から紹介された2社のうちの1社が偶然にも、中田薬局だったんです。
良い印象がありましたし、この偶然も何かのご縁かもしれないと思い、転職を決めました。

石田昌玄

今の仕事のやりがいは?

地域医療のつなぎ役として頼りにされる

石田昌玄

私は、医療において医師はアクセル、薬剤師はブレーキの役割を担っていると考えています。医師は“治す”ことを優先します。薬剤師である私は、患者さんの背景――生活環境や性格、家族といった処方箋だけではわからない情報――を理解した上で、薬による副作用が起きていないか、効きすぎていないかを確認し、何か問題があれば医師に変更を提案します。見方を変えれば、医師と患者さんの間に入るつなぎ役でもあります。

薬剤師は“つなぐ”仕事なんですね

そうなんです。医師と患者だけでなく、地域包括支援センターという行政の窓口、福祉分野の関係者、病院など、地域医療を担うさまざまな人と人とのつなぎ役です。そのためには日ごろの情報収集と連携が欠かせません。

多くの人は介護が必要になった時、どこに相談すればいいか分からないんですね。そんな時、かかりつけ薬局である私たちに相談してもらえれば、その方の状況に適した組織に“つなぐ”ことができます。

この仕事のやりがいは本当に色々ありますが、患者さんはもちろん、その家族、地域医療の他職種の人たちに「あなたにお願いしたい」と頼ってもらえることは大きなやりがいです。必要とされると、相手のためにできるかぎり尽くそう、そう思います。

石田昌玄

印象に残っている
エピソードはありますか?

患者さんの最期から人生を学ぶ

石田昌玄

患者さんの人生の最期に関わらせてもらえることは、本当に尊くありがたいことだと感じています。たくさんの方の生き様に触れる中で「この人のような生き方をしたいな」「人生の最期はこんなふうに迎えたいな」と学ぶことがたくさんあるんです。まさに人生の教科書を読ませてもらっているみたいだと。長年、在宅医療に携わってきていますが、この思いは変わりません。

在宅医療の患者さんは高齢の方が多く、残された時間が限られています。治すことを優先するのではなく、どうすれば残された人生を悔いなく生きていただけるかーーそのことに主眼を置いてサポートしています。それは患者さんのためであり、ご家族のためでもある。患者さんが満足そうにしていれば、ご家族も「これでよかった」と思えるんですね。

患者さんが満足のいく最期を迎えると、ご家族の方は私たちに深く感謝してくださいます。そこにあるのは人生の重みと尊さであり、死とは決してネガティブなものではないと実感するんです。かかわらせていただいた感謝の気持ちを込めて、私個人の意志で患者さんのお葬式に参列させてもらうこともあります。

たくさんの方に関わるうちに気づいたことがあります。1人の患者さんから学んだことは、次の患者さんに活かすバトンのようなものなんです。だから私は恩返しの気持ちで患者さんから学んだことを次の患者さんへのケアに活かしてきました。その繰り返しによって、医療は少しずつ良いものになると信じています。

石田昌玄

中田薬局の魅力とは?

「なんとかしてあげたい」
寄り添う気持ちを共有

石田昌玄

困っている患者さんやご家族に向き合う姿勢でしょうか。「この患者さんをなんとかしてあげたい」という強い気持ちや「寄り添おう」という姿勢はスタッフ全員に共通しています。

薬局に通っている時から信頼関係を構築し、その積み重ねの上でご自宅を訪問しサポートしているからこそ、そういった気持ちが強くなるのだと思います。

理想は、子どもの時から高齢になるまで一生のかかりつけ薬局として生活を見守り、何か気になることがあれば薬剤師の方から問いかけられる関係性を築くことです。「気になる」という感覚を持つことがとても大切で、それが患者さんに思いを寄せることであり、少しの異変にも気づくことにつながります。

石田昌玄

これから挑戦したいことは?

死を見据えて生き方を考える教育

石田昌玄

中田薬局で在宅医療に深く携わるうちに、死というものを意識するようになりました。「死と向き合う」ことは、自分の人生の残り時間を意識し、生と向き合うことなんだと気が付いたんです。

死に対して、ただ漠然と「悲しいもの」と考えている若い世代は多いと思います。でも、在宅医療で関わらせて頂いた患者さんの中には、痛みを緩和しながらやりたかったことをやり切って、最期を迎えた方もいます。

人生にちゃんと向き合うことで、納得して最期を迎えることが出来る。患者さんたちから学んだそういったことを次の世代に伝えていきたいと思っています。

石田昌玄

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