エッセイ45:人事担当は人材発掘担当&人材活用担当

投稿日:2013年8月5日

人事担当は人材発掘担当&人材活性化担当!!

 10数年も前から思い抱いていたことをつぶやきましょう。
 人事業務の本質は、人材発掘であり、発掘した人材を活かすことではないだろうか、ということです。社員の能力を活性化することが主任務である、ということです
 人材活性化は、その人を評価することからスタートします。能力の棚卸しです。
 しかし、人が人を評価して判断することは、いかに難しいことか、どれだけ神経をすり減らすことか。一人の被評価者を5人が評価すれば、5通りの評価結果が出てきます。評価する人の人間観やマネジメント観の違い、キャリパスの違い、行動理論の違いなどによっては、正反対の評価結果になる場合だってあります。さらに悲しいかな、被評定者に対する好き嫌いだってあります。
 人事責任者としての10年間、年二回の人事評価時期は、非常に鬱陶しい毎日でした。神経の磨り減る仕事でした。心が折れかけたこともありました。評価だけが先行して、人材活性化という視点が抜け落ちてしまうことだって何度もありました。 人事評価のねらいは、“人事処遇への反映(給与・異動・昇進)”と“人材活性化(業績向上・能力開発・動機付け)”を両立させることで、自発的やる気を引き出すことなのですが、…… 。
 評価も人材活性化も、全ての人の満足に得ることは至難のことです。そんな現実を毎回体験しながら、だからこそ、全ての社員に満足して頂ける努力を実行し続けなければなりません。行き着いた結論はこうでした。人材活性化の基本は、普段から、どれだけ真剣に一人ひとりを観察したかにつきる、ということです。
 数多くのリーダーシップ論が語られています。私は思います。いかにして人材を活用するのか、人材活性化こそがリーダーシップの根幹ではないでしょうか。
 人を活かす空気が、希薄になってしまった感があります。人を活かすという視点が、非常に少なくなっている気がしてなりません。だから、信頼のFace to Faceコミュニケーション作りに腐心する場面も少なくなっていると思います。
 とりこし苦労と言うレベルではありません。否、杞憂であることを祈るだけです。

                                                               (2013.5.21記)

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