エッセイ24:言葉の力~詩から学んだこと

投稿日:2012年9月10日

 企業内教育の教材として、詩を使うことがあります。

 先ずは、心を籠めて読み上げます。何度も何度も読み上げます。
 次は、作者の言葉や表現に籠めた感情や思いを想像してみます。気になった言葉は、解っていてもいなくても、その意味や成り立ちも調べます。
 さらに想像力を働かせて、それぞれが感じたこと、気づいたことを、自分自身の考えや意見としてまとめるようにします。

 そんなことを繰り返していると、その詩が愛おしくなる時があります。日常の自分自身のあり様に、ブレーキをかけてくれる時もあります。後押ししてくれる時もあります。
 特に、コミュニケーションのあり方について、様々な視点や考え方で議論したい時には、気になっている詩を朗読しながら、考えながら、その考えを表現しながら、信頼をベースにしたコミュニケーション機会にする努力を意識してきました。
 そして、言葉を磨いていけば、考え方も磨かれていくことが、実感できるようにもなりました。

 そのような試行錯誤を積み重ねながら、いくつもの詩から学んだことを、ポエム風に表現したものがあります。今から3年半ほど前の自作です。

言葉の力~詩から学んだこと

 言葉には 人の心を震わす力があります
 言葉には 人の心を動かす力があります
 どうしたらいいのか 戸惑ったり 迷ったり 躊躇して後退りしそうな時に
 多くの人の心を チョッとだけ押し出してくれる
 言葉には そんな力があります
 だから 言葉の意味を きちんと知ることが大切です
 そして 自分の身体で考えて 考えて考えて 言葉を磨くことが大切です
 それを繰り返していると 発する言葉が重たくなってきます
 だんだん だんだん 熱さが宿ってきます
 そうなってきたら その言葉に心を込めて 思いっ切り ぶっかけます
 重くて熱い魂の言葉だから 人の心を打つのです
 人の心に届くのです

                                             (2012.9.10)

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