続・不安やストレスを鎮めるために ~ 心の持ち様を考える

投稿日:2020年4月15日

 楽天的とは言えない(否、程遠いかな?)私ですから、その時々の不安や恐れ、幾多のプレッシャーの中で生きてきたと思います。新型コロナウィルスもそうですね。しかし、今回は私だけではなく、多くの方々が同じ思いでいらっしゃるのだと思います。そのことを認めることで、少しでも不安感が和らいでいく感覚になります。私だけではない、皆さん苦しんでいるのだと…。不安や恐れを鎮めるためには、考え方や心の持ち様が、キーポイントの一つになりましょうか。ここ何日かで思うに至ったことを呟いてみたいと思います。

 4月3日(金)のエッセイ「新年度になりましたが …… ~ 私の新型コロナウィルス対策」では、私なりに努力していることを取りあげました。その一つが、“感謝する”ということです。国難ともいわれる非常事態の中、医療の最前線を始めとして、社会のインフラを維持しようと踏ん張っている方々、そして全ての志事(仕事を強調)従事者に対して、手を合わせて感謝し続けるということを申しあげました。感謝の思いは、気持ちを落ち着かせてくれるだけではなく、時として“乗り越えるんだ”という勇気に点火してくれることもあります。そのエッセイで紹介した“落ち込んでいるのは、新型コロナウィルスのせいだ”と認めて、その事実を受け容れるようにしている、という知人Aさんの話を、私自身におきかえて考えてみたいと思います。

 今の私の不安やストレスの根源は、新型コロナウィルスなのですが、不安の要因をあちこちへと拡げているのです。チョッとした身体の異変に神経を高ぶらせる、事態の変化に不安を膨らませる、心拍数が高じてうろたえる、あれこれと思い悩む、将来に対して不安感が高まる、中断している仕事の今後が気になる、…… その繰り返しで、気の休まる時が無くなります。余分なことに気を回し過ぎて、夜中に起きてから寝付かれなくなることが増えました。自律神経失調気味で、もう手に負えなくなりそうです。

 数日前になります。今の不安やストレスの要因の巾を拡げるのではなく、Aさんのように、その根源は“唯一新型コロナウィルスのせいである”と、潔く自覚することだと思えてきました。実は、そうと分かっていながら、いつまでも引きずっているのです。それでは心がやられてしまいます。これからは、“新型コロナウィルスのせいだ”と、割り切って考えるようにしたいと思います。そうなるまでには時間を要するかもしれませんが、牛歩の努力を積み重ねるのが私流ですから、公言することで前進しようと努力しているのです。

 ご存知かもしれませんが、全世界の年間飛行機利用者数は35億人だそうです。毎日960万人が、地球の隅々を駆け回っていることになります。ですから、ウィルスは、アッという間に地球全体に拡散するわけですね。また、日本の玄関口成田空港の年間利用者が約900万人ですから、毎日2万5千人に近い方々が、日本を行き来しています。今回、そんな実態を知り、私自身の無知さ加減にガッカリさせられます。そのことは、ストレス源とならぬよう、地中深く閉じ込めました。

 心の持ち様という点で、最初に取りあげました感謝について再登場して頂きましょう。安心して日々過ごしていられる当たり前が、いかに有り難いかということです。それが仕事であれ、私的日常生活であれ、それぞれの楽しみであれ、自由に行動できる日常の当たり前に感謝しております。73年前に生まれて以来、初めてといっても過言ではないほど大きな感謝です。東日本大震災以降、私の魂の中に正座しているのが感謝の二文字です。感謝という思いは、心の安定剤になります。こんな時にこそ、感謝の思いを伝えましょう。そして、以前のような当たり前に戻すんだという希望を持ち続けて行動することを、肝に銘じたいと思います。

 

 この二か月半を振り返って、日々目まぐるしく変化する状況から、公私を含めて、これからの人生の生き方を考える機会になると実感しております。目の前の事と向き合うことで、不安や恐れが鎮められていくような気がしてきました。現段階では、不安や恐れが消え去るわけではありません。しかし、心の持ち様を整理整頓することで、気持ちが落ち着く時間が増してきます。

 ポジティブ思考、プラス思考、陽転思考の比率を高め、元気出していこう。連帯感を持って長期戦に備えましょう。

                         (2020.4.15記)

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