エッセイ117:慰労、激励、そして…EDUCOの森へ

投稿日:2016年7月20日

 何年か前のある映像に釘付けになっております。それは、委嘱されて私が企画運営した3日間の研修会のビデオテープで、あるエリアの中小企業の中堅社員を対象とした研修です。10数社から24名が受講者してくれました。受講者の年齢巾が10歳前後あったと記憶しております。
 釘付け状態にあるのは、2日目の午前のカリキュラムです。目的意識が高くやる気を持って臨んでいる方と、“会社の命令だから仕方がない”と嫌々出席をしている方の違いが、明らかに判るのです。当時を思い出しながら、その違いの実態を確かめておきたかったのです。
 違いというのは、表情や姿勢に顕著に表れます。隠そうと思っても、態度は正直ですから。
 一目で判るのが座り方と視線です。やる気のある人の特徴の一つは、椅子に深くかけて背筋を伸ばし、背もたれに寄りかかることがありません。視線はキチンと前方を見据えます。“聞き漏らしてなるものか”、“全てを吸収しよう”という気持ちが、ダイレクトに伝わってきます。
 一方、参加意欲が乏しく、社命だから仕方なく出席している人の多くは、私と目を合わせようとしません。下を向いている度合いが高いのです。受講者の中に知り合いがいれば、お互いに何度となく目配せします。そして、ニヤッと… 。椅子には浅く掛けて、背もたれに寄りかかったままです。両足は前方に投げ出すか、組んだままの状態です。腕組みをして目を閉じたままの人もいます。挨拶や自己学習に対する動作は、概して緩慢です。問いかけに対しては、視線を外して(多くは下を向いたまま)答えようとしないか、間をおいてから、聞こえよがしに舌打ちしてから“分かりません”と答える人もいます。メモのとり方など、それ以外にも多くの相違点があります。そのような数日間を、我慢して(?)過ごすのです。
 このように私自身が直接関わった教育機会を振り返っては、“どうやったら自発的やる気を引き出すことができるか”を追求&追究しているのです。チョー(超)が付くほどの難題ではありますが、私自身の未熟さや不手際もキチンと認めた上で、一歩でも前進する努力を続けております。そんな3月下旬の一日を紹介いたしました。
 2005年(平成17年)4月1日にスタートした“採用担当者つぶやきエッセイ”ですが、四苦八苦しながらも11年間続けることができました。400を超える回数を積み重ねてまいりました。1回当たり2,000字から2,500字として、100万字も語彙を書き連ねた勘定になります。
 今回が従来エッセイのアンカーとなりますが、新スタートします“EDUCOの森”でエッセイを続けて参る所存です。

慰労、激励、そして … EDUCOの森へ

 採用担当者つぶやきエッセイを書き始めた経緯や目的は、何度かご紹介いたしました。その目的に大きな変化はありませんが、続けていれば微妙な揺れが時々顔を出してきます。これまでの11年間をいま振り返っているのですが、平常心と言いましょうか、淡々とした気持ちでおります。一区切りですから、“お疲れ様でした”という慰労の言葉で、本日締めくくることにしたのです。
 しかし、これからも仕事(最近では「志事」と呼んでおります)は続けるつもりでおりますから、気づいたことの問題提起欲求を消すことはできません。特に人材育成に関しては、問題意識が強いままなのです。“継続は力なり”、“積み重ねは力なり”も、惰性で続けていては、本末転倒になりましょう。決して惰性とは感じておりませんが、視点を変えて挑戦し続けることを昨年末に決意いたしました。そんな自分自身に対して、年明けのお正月には激励のエールを贈って背中を押したのです。
 この11年間、私のつぶやきエッセイへのお付き合いに対しまして、心から感謝申しあげます。誠に有難うございました。この11年間と申しましたが、数年間という方もいらっしゃいます。お一人お一人の顔を思い浮かべながら、精一杯「アリガトウゴザイマシタ」を連発するしか言葉が見つからない状態なのです。
 次回からは、『EDUCOの森』として再登場すると決めております。議論の材として、日々の気づきや感じた思いを率直に表現したいと考えております。そして、新たなステージでお会いさせて頂くことに対しては、「今後ともご贔屓のほど宜しく…」と、お願い申しあげる次第です。
                                                                   (2016.4.10記)

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