“なかた塾”第8回の報告です。今回の対象者は、薬局長です。半期間に2開催を予定しております。
今までは、マネジメントやリーダーシップの基本的側面を学ぶ、という形式でした。これからは、一歩進めて、各自の業務課題の進捗状況の発表と質疑応答、そして今後の方向づけをメインに進めていくことになりました。それは人材育成の教材は仕事そのものであり、自ら学び、考え、実行し、検証するというセルマネジメント力を引き出す、という正に共育実践の志向の産物なのです。
スタートは、19日が最終日となりました薬学生実務実習の総括でした。2ヵ月半にわたる実習状況の報告、次回以降の課題、その対応策の議論など、指導薬剤師を中心に進めました。メインは、今期(10月~3月)の業務課題の進捗状況と今後の進め方、そして最終成果予測の発表です。予定通りか否かにかかわらず、その理由や根拠となる原因について、プロセスも重視するという観点から、特に注力して明確にしていくことも確認しておりました。今までとは違って、意識してチャレンジしている様子が窺えました。前進の手応えを感じました。今後の課題は、粘り強く継続させることです。そして、このような課題の取り組みを、薬局長だけではなく、全社員が積極的にチャレンジしていけるようにしたいと思います。
後半は、後輩指導のためのビジネススキルと行動姿勢についての研修となりました。薬剤師にとりまして、学ぶ機会が皆無と言っても過言ではない内容でした。チームワークの効果をアップするための土台の部分でもあります。今回は、“好ましい応対用語”、“正しい敬語”、そして“ビジネス文書の書き方”でした。理解度テストは、惨憺たる結果だったようです。自己啓発教材は無数にありますね。正しい敬語については、次回までに、各自が自己学習をして提出することになりました。
まとめ用として、いくつかの資料・教材が提供されました。その中に、井上講師の病院勤務時代の同期生のエッセイ“一千万円の買物”というのがありました。拝読して、心から頭のさがる思いがしました。このような方が、いらっしゃるのですね。この40年間、毎月2万円強(積もり積もって一千万円)を、自己啓発のための書籍・専門書購入に投資していたという実話です。初任給が3万円台の時からだったそうです。「一見脈絡のないと思われる勉強を続けていくうちに、気づいてみたら結晶が出来上がっていた。…」。やはり、継続は力なり、積み重ねは力なり、なのです。
宿題も出ました。次回までの事前学習用です。次回(来年3月予定)のテーマの一つは、「PS(患者満足)実現の方途を考える」を予定しているそうです。