本日は5月7日(木)です。一昨日は、近所のミニ鯉のぼりを、しばし見入っておりました。
緊急事態宣言が、今月末まで延長になりました。医療現場が疲弊していること、さらに院内感染の報道を聞けば、”どうなってしまうのか“と震えが止まらなくなります。そんな状況下での多くの医療従事者・医療関連従事者の使命感には、頭が下がるばかりです。また、行政、警察、消防、自衛隊など多くの公務員の方々、ごみ収集や電気・水道、物流・宅配便などライフラインやインフラの維持に携わっている方々など、それぞれの任務を果たすために奮闘されていることが、日に日に分かってきました。自分自身の甘えと弱気が、恥ずかしくなります。自分でできる感染拡大防止策+提示されている感染防止策を、最優先に実行し続けなければいけません。自粛がいつまで続くのか不透明な状況ですから、心の健康をいかにして保つかは、ますます大きなテーマになってきました。前々回に続いて、今回も考えてみたいと思います。
2020年3月19日(木)放映のNHK・BS1スペシャル『ウィルスVS人類~未知なる敵と闘うために~』をご覧になりましたでしょうか。番組の中で、政府専門家メンバーの押谷仁氏(東北大学大学院教授)が、ある文言を紹介してくれました。厚労省新型コロナウィルス感染症対策チームのモットーだそうです。私にとりましては、かなり共感できるモットーなのです。「備えよ常に」は、不易の基本になります。
それは、「最善を望み、最悪に備える(Hope for the best,Prepare for the worst)」です。
対策チームのこのモットーは、何事にも通じる至言だと感じました。
現状では、“何が最善の望みなのか”描ける状況にはありません。明るい未来の予測は難しいのです。また、“最悪に備える”といっても、有事真っ只中では、冷静に判断できません。しかし、新型コロナウィルス感染症対策チームの専門家メンバーは、「最善を望み、最悪に備える」というモットーを掲げて、難題に立ち向かっていらっしゃいます。皆さん、私たち一人ひとりも、それぞれの置かれている環境の中で、“最善の望み”と“最悪への備え”を想像してみませんか。そんな余裕すらない方もいらっしゃるかもしれませんが、私は“そうしませんか!”と、声をかけ続けたいと思います。
ちなみに、今日現在の私の最善の望みと最悪への備えは、次のようになります。最善の望みは、ワクチンと治療薬が完成することです。個人的には、日々の食事を美味しく頂けるようになることになります。具体的ではありませんが、指針としての望みもあります。収束状況が見えてきたら、これからの薬局のあり方をゼロベースから再構築することです。この機会を逃してはいけませんね。
最悪への備えは、感染しないための行動、感染拡大しないための行動に徹することです。命を守る行動に徹することです。今は、それしか思いつきません。具体的には、4月3日掲載エッセイ「新年度になりましたが… ~私の新型コロナウィルス対策」の通りです。自粛疲れなんて言い方は止めにします。戦争を経験された先人は、何年もの間、我慢に我慢を重ねたのです。そうやって今の日本の土台を築いてくれたのです。今の最悪への備えの土台は、我慢し続けることではないでしょうか。そう覚悟するだけでも、不安やストレスのいくつかを投げ飛ばすことができると思うのです。
東日本大震災からの教訓の一つは、平時からの備えがキーポイントでした。普段できないことは、非常時にはなおさらできません。平時の時の体制と装備では、イザという時に対処できるわけがありませんね。悔しいことですが、同じ轍を踏まないようにしたいと思います。それが、今考えられる最善の望みになります。今後あり得る第2波、第3波に備えなければなりません。
人財開発部 井上 和裕(2020年5月7日記)